2006年09月14日

「居場所づくりと社会つながり」

1990年代頃から不登校の増加するようになり、学校外の子どもや若者の「居場所」が求められるようになってきました。
文部科学省も近年になってから多額の予算をつけて「子どもの居場所づくり」事業をはじめるようになりました。
「『子どもの居場所』とは何か?」という問題提起は、とても重要な問いかけです。
この本は、環境心理学者・発達心理学者であるRoger A. Hart氏の著作(子どもの参画―コミュニティづくりと身近な環境ケアへの参画のための理論と実際)
を基に、「参画」・「居場所」・「社会つながり」というキーワードを挙げ、具体的な実践事例を通してその意義と問題点を探るものです。
主に4つの事例が検討されていました。

◆ 「ミニさくら(千葉県佐倉市)
→ 世界的な有名なドイツで20年以上も行われている「遊びのまち ミニミュンヘン」(子ども達が好きな仕事を選んで働き、稼いだ給料を自由に使い、市議会や選挙なども行う)を基に佐倉市での実現するまでの取り組みやその問題点について。

◆ 「冒険遊び場」 (NPO法人 日本冒険遊び場づくり協会
→ 子どもの遊びや遊び場を充実させることで子どもが豊かに育つ環境をつくろうという取り組みについて。「国分寺市プレイステーション」の運営や「遊び場子ども会議」などの様子を詳細に報告しています。

◆ 「文化学習センター」 (NPO法人 文化学習協同ネットワーク
→ 東京都三鷹市の文化学習センターの若者の居場所に関連する様々な活動の展開について、はじまりからその経緯を詳しく述べ、子ども達の成長の様子も克明に描いていています。

◆  「ストリートダンス体験と居場所・参画」 (野本 和義さん
→ 現代に生きる青年がストリートダンスと出会い、進路選択での悩み、フリーターという社会の繋がり方について、自分の心情を振り返り、「居場所」について解釈を加えていています。

どの事例もひとつひとつが異なる色の「居場所」を描きながら、どこか共通している要素を感じます。
Roger A. Hart氏の考える理論を学んだ後に実践事例として読むこともできますが、前に一読してみてもおもしろいと思います。
特に若者のインタビューをそのまま掲載しているところが他にはなく、率直で心に響くものがありました。
「NPOなんて知らない!」という人もこんな取り組みがあるのか〜!と感じていただける本だと思います。

posted by 特定非営利活動(NPO)法人 夢職人 at 19:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 子ども / 青少年 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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