
死の壁
著者:養老 孟司
出版:新潮社 (2004/4/16)
「バカの壁」の続編のような本ですが、今度は、解剖学者としての視点が多く盛り込まれている内容でした。
もちろん、「バカの壁」に続く養老節が炸裂していました。(笑)
「『死の壁』って何かな?」って気になりませんか?
人は「死」から逃れることはできないが、現代はその「死」というものから遠ざかっているという話しからこの本は、始まります。
冒頭の「人が死なない団地」」という部分のお話は、考えたこともなかったので思わず「へー!!」
「生死の境目」を明確に判断することの危うさ、日本の「死生観」の特徴、「一人称・二人称・三人称の死体」という話しは、解剖学者らしい視点での切り口でとても感慨深いものがありました。
ここまでいろいろな視点から「死」というものがどういうものか考え、かつ読みやすい本はそんなに多くないのではないでしょうか?
「安楽死」というテーマは、よく患者の視点から議論されていますが、この本では医者の視点から述べられており、「死を背負うということ」がどういうことか心に響くものがありました。
自殺ということに対して「どうせ死ぬんだから慌てるんじゃねえ」、一人称の死ばかり考えてないで二人称の死をどう受け止めるか考えることの方が重要だとする養老さんのお話は、他の本では、味あうことのできない深みがあって勉強になりました。
これを機会に「死」について考えてみる?




