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変革は、弱いところ、小さいところ、遠いところから
著者:清水 義晴/小山 直
出版: 太郎次郎社 (2002/12)
実に心にグッとくる題名ですね。何かを変えていくということは、確かに大変大きな力が必要だと思います。しかしながら、それは何か特別な「力」を持った人というわけではなく、誰しもがその物事を変えていく力を持っているということを示してくれた本です。著者の清水さんは、30代後半まで家業の印刷業に取り組み、その後、現代美術館の運営にたずさわり、同時に「まちづくり」に取り組むようになった方です。現在、新潟県地域づくりアドバイザーとしての活躍としてだけではなく、全国の市民レベルの「まちづくり」に取り組まれているそうです。
この本では、清水さんが「まちづくり」に取り組まれる経緯についての他に既存の枠組みではけして生まれてくることのなかった新しい「コミュニティ」について、いくつも事例が登場します。中でも「社会福祉法人 浦賀べてるの家」の話には、正直、度肝を抜かれました。(笑)過剰な支援というのは、当事者の力を弱めてしまうことになります。このべてるの家では、精神障がいを体験した回復者数名が中心となってこれまでにはなかった新しい会社をつくっていきます。障がい者を社会復帰させるという視点ではなく、障がい者は今の社会を変えていく存在としての可能性を極めて明確に示してくれていました。べてるの家の理念もとてもユニークで「三度の飯よりミーティング」、「公私混同大歓迎」、「昇る人生から降りる人生へ」、「手を動かすより口を動かせ」などがあります。特に私は、「利益のないところを大切に」、「弱さを絆に」という理念がとても大好きです。もし、興味・関心があったらぜひ、ネットで検索してみてください!
日本の社会がどこか歪んでいることは誰でも感じていながら、どうしたらそれを変えていくことができるのか?そんな問いかけに今、多くの市民が挑戦しています。既存のパラダイムを変革するエネルギーの詰まった一冊です!




