2007年05月19日

「子ども社会の心理学―親友・悪友・いじめっ子」

 子どもたちの行動を理解していくうえでその個人のパーソナリティを検討することは、とても大切なことですが、それだけでは全くもって不十分です。子どもたちは、子どもたちなりのひとつの社会に生きていることを十分に理解しておく必要があります。しかしながら、それは大人からはとても見えにくく、わかりにくいものでもあります。

 この本は、自分の好きな本のひとつで何度も読み返してしまいました。原著は、“Best Friends, Worst Enemiesという洋書です。筆者は、ボストン郊外の高校でスクールカウンセラーをかたわら、各地でイジメや少年非行について、教師や親と一緒に考えるワークショップを開いている方です。本の中でもいくつもの具体的なエピソードを身近な事柄から挙げています。アメリカでの事例なので、ちょっと日本人からは違和感を感じる話もありますが、多くは共通点があり、とても共感しました。日本もアメリカも子どもの社会はとても似ています。専門書ではなく、一般書としてとても読みやすい本です。「集団の中にいる子ども」を理解するヒントのたくさん詰まっており、子どもや青少年と関わるうえでは、絶対に欠かせない視点です。子どもの成長するにつれて変化していく側面に関しても細かに述べられています。私は以前に「ソーシャル・ハラスメント」に関する研究をしていたこともあり、かなり興味津々に読ませていただきました。最後の章では、親や周囲の大人ができることをはっきりと示しており、勉強になりました。毎日のようにイジメがクローズアップされる今、ぜひ、多くの方々に読んでいただきたい一冊です。
posted by 特定非営利活動(NPO)法人 夢職人 at 00:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 心 理
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