2008年03月03日
「赤ちゃんはどこまで人間なのか 心の理解の起源」
「赤ちゃんは、無力で白紙の状態で生まれてくる」という考え方は、一昔前の話。今では赤ちゃんが生まれながらにして持っているたくさんの力が科学的に明らかにされてきています。生まれてきた社会に適応していくために持っている能力というのは、実に興味深いです。この本では、赤ちゃんの心がどのように作られていくのか?そして、大人が感じたり、考えたりする方法がなぜこのようになっているのかについて、主に進化心理学的な視点から解説されていました。
実際に読んでみて、「赤ちゃん」の話というよりは、もっと人間の根源的な部分について、アカデミックに解説された本というイメージを持ちました。特に興味深いのは、とりあげられているトピックが非常におもしろいものばかり!「芸術とは何か?」という部分では、「贋作の何が悪いのか?」という部分があるのですが、言われてみれば確かに本物を求める理由を論理的に考えてみるとわからない・・・。他にも、「善と悪」についてなど道徳や共感性というものがどのように身につけられていくものなのか解説されています。学際的な多様な知見から述べられておりとても説得力のある本でした。子どもに関する取り組みをしている人には、興味深い話が多いと思います。
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