2007年08月28日

「元気なNPOの育て方」


 2007年6月までに全国でNPO法人として認証を受け、活動に取り組んでいる団体の数は31855団体あるそうです。法人の認証を受けていないけれど社会的意義の高い活動をしている団体は、きっとその倍以上あることでしょう。これだけの数のNPOがありながら、きちんと主体的に、自家発電的に運営がなされている団体は、そう多くないと言われています。NPOは、「公」と「私」の間にある「共」を担う重要なセクターであり、これからの社会を築いていくうえで大切な存在ですが、継続的に運営がなされることは、なかなか難しいのも現実です。

 この本では、各地で奮闘している13の先進事例が紹介されており、どれも色とりどりのNPOです。自然&農林業、福祉、医療、コミュニティ、教育の分野から主に紹介されています。活動を始めた経緯やその活動モデルも様々ですが、その社会的な課題を解決しようという志の強さは、どれも共通してました。事例の紹介しているという面から考えると「未来を変える80人 僕らが出会った社会起業家」、「世界を変える人たち―社会起業家たちの勇気とアイデアの力」、「チェンジメーカー~社会起業家が世の中を変える」などの本の日本版のようなところがあります。

 この本で最も勉強になったのは、後半書かれている「NPO成功の戦略」という部分でした。14のチェックポイントが説明されていたのですが、NPOをやっている身としてはどれも大変共感させられました。NPOの活動は、継続性があってはじめて成立するわけです。当然、不安定な組織では、社会的な課題に向き合っているうちに終わってしまうことでしょう。私自身、もっともっとこのような勉強を積み重ねていきたいと思います。
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2007年05月03日

「利益が上がる!NPOの経済学」

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利益が上がる!NPOの経済学
著者:跡田 直澄
出版:集英社インターナショナル (2005/09)

 「NPOってボランティアなんでしょう?」、「NPOって利益をあげちゃいけないんでしょう?」という質問に何度答えてきたことだろうか。NPO関係者であれば、必ずされる質問だと思います。NPOは、確かに営利企業とは異なる部分があります。しかしながら、一定の収益を上げて、事業を運営していくという一連の流れに関しては、営利企業と変わりません。利益の使い道が問題なのです。どのNPOにも必ず理念があり、目指すミッションがあります。それを達成するには、一日、二日の活動では成しえることはできません。持続的かつ長期的に社会に働きかけ、大きな変化を生み出すうえで収益は欠かせないものです。

 この本は、NPOを経営するうえで大切な経済学的なお話をとてもわかりやすく説明されていました。また、現代においてどのような分野で具体的にどのような活動をしていくことが良いかビジネス的な視点からも書かれていました。欧米では、もはや当たり前のことではあるのですが、日本では「社会貢献」=「無償」の先入観が強すぎて、NPOの運営が壁にぶつかり、解散していくケースも少なくないようです。近年、日本でもCSR(企業の社会的責任)やSRI(社会的責任投資)のような言葉が広く知られるようになり、大きな転換期にあると思います。NPOに関係している人、これから関わりたいと考えている方におすすめの入門書です。
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2006年12月07日

「NPOの経営 〜資金調達から運営まで〜」

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NPOの経営
〜資金調達から運営まで〜
著者:坂本 文武
出版:日本経済新聞社 (2004/1/22)

NPOの経営に関する本は、いくつかありますが実務ベースになりすぎて、経営の大局がよく見えない本が多い中で、NPOの経営の基本的な考え方から継続的に活動していくうえで重要な組織戦略・ガバナンス、資金調達、事業評価、会計などについて幅広く書かれています。
NPOに関する本をいくつも読んできましたが、中でもとてもわかりやすく、重要な要素がたくさんつまっており、何度も読み返しています。

「NPOの経営ってなんか変じゃない?」と言われてしまいそうですが、NPOだからこそ「経営」が必要なのだと考えさせられた本です。
阪神・淡路大震災を機にNPOが着目を浴び、様々な分野で団体の数も増え続けています。
すべての組織が順風満帆な団体運営をできているわけではありません。
ボランティアは、個人ですが、NPOは、あくまでも一定のルールのもとに存在する組織です。
NPOが掲げるミッションの達成には、一時的な活動ではなく、継続的な活動を必要としている場合がほとんどです。
「寄付金が集まらない」、「優秀な人材が定着しない」、「ボランティアのフォローがうまくいかない」など多くの課題を抱える中で必ず経営を必要とします。

この本の中では、組織をどのように設計し、運営をしていく必要があるのか具体的に書かれており、とても参考になります。
随所に、実際に活動しているNPOからの例が挙げられており、わかりやすかったです。
頭の中であやふやになっていたNPOを構成する人の様々な役割についても詳しく書かれていて、NPOを組織していうえで有意義な知見を得ることができました。
営利企業と非営利団体のマネジメントの違いもこの本を通して、理解を深めることができました。
特に当たり前のようで意外に浸透できていないというPDCAのマネジメントサイクル(計画→実施→評価→改善)の話は、活動を進めていくうえで大切にするようにしています。
そして、ボランティアの話、資金調達の話、事業評価の方法の話などは、知りたいと思っている人は多いと思うのですがこれまでの本ではあまり述べられてこなかっただけに非常に貴重な知見で勉強になりました。
これからNPOを組織する人やスタートを切った人の入門書として最適だと思います。
私の教科書的な存在です。

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2006年10月15日

「NPOという生き方」

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NPOという生き方
著者:島田 恒
出版:PHP研究所 (2005/2/16)

文庫本でNPOについてまとまって書かれている本がないかな〜?と探していたらこの本と出会いました。
読みやすくしかも網羅的にNPOについて書かれており、NPOへの興味や関心の入り口となった一冊です。
前半部分では、「今、なぜNPOなのか?」ということや「NPOとは、何なのか?」ということを事例などを織り交ぜながら説明していました。
冒頭では、NPOの核となる「ミッション」(使命)というものがいかに重要かということを教えてくれました。
産業社会は、けして万能の社会ではなく、ある種の弊害を生み出し続けている社会でもあるということを痛切に述べており、これからNPOが担う役割の大きさを痛切に感じることができました。
後半では、おおくのNPOにおいて脆弱なマネジメントについての話は、とても興味深く、「非営利組織」にこそマネジメントの手法が必要なのだと実感させられました。
NPOの運営方法と運営上発生する問題点を具体的に示しているところは、一見、対極に存在する営利企業の経営にも役立つ話だと思います。
多くの人が疑問に感じている「ボランティア」と「NPO」との違いについて、明確に述べられており、とても理解が深まりました。
NPOというのは、組織のあり方を示すだけの言葉ではなく、一つの新しい生き方だと言及する著者の言葉は、強く印象に残りました。
きっと近い将来、きちんとNPOという働き方も社会に定着していくのではないでしょうか?
NPOというものを手短に知りたいという方には、もってこいの一冊だと思います。
posted by 特定非営利活動(NPO)法人 夢職人 at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) | N P O